ファッションに興味がない人に関心を持ってもらう方法
販売をしていて思うこと。
自分はおしゃれが好きで、ファッションに興味があってアパレルに就職をした。
服で印象も決まるから、いいものを着るに越したことはない!
でも、それは自分の感覚であって、世間一般ではそんな人ばかりではないと思う。
- ファッションに興味のない人を惹きつける方法
- 新しいデニムが欲しいという40代後半くらいの女性のはなし
- 他人の価値観を変えるのは難しい。でも、、、
- まず体感してもらう。いい服を着たことないから興味が湧かない
ファッションに興味のない人を惹きつける方法
服は着られればいい、という人
服は着れればなんでもいい。って人が大半かもしれん。
— ももな (@mm_nan_) 2018年5月5日
おしゃれに興味ない人を、おしゃれすることの楽しさを知ってもらうのって難しい
1→10より、0→1がほんとに大変
春になったから、冬服だと暑いから
「買わなきゃいけない」
傷んできたから、古くなったから、
「買わなきゃいけない」
仕方なく買わなきゃいけない。
そんな感覚でショップに訪れる人も多い。
価値観の違いは当たり前
わたしのショップは平均客単価12,000円ほどで、決して安価な店ではない。
それでも「買わなきゃいけなくて」とおっしゃる人は絶えない。
着らればいいというのなら、もっと安いお店はいっぱいある。
でもうちに訪れたということは少なからず「見栄え」「質」も気にしていると思っている。
それを前提で、提案をすると「もっと安くていいんだけど、他にないの?」
とおっしゃっる。
正直「他のお店に行ってください」とも言いたくなる。
そしてニーズに合った提案ができなくて自己嫌悪する。
でも、それを言ったら販売員失格。
新しいデニムが欲しいという40代後半くらいの女性のはなし
新しいものに買い換えたい
ある日、デニムをお探しという女性が来店
・40代後半〜50代前半
・ファッションには無頓着、そんなにお金をかけない
・スキニーが古くなって新しく買い換えたい
・体型はヒップも下がり、だいぶ肉付きが良いのでカバーしたい
・素材とかこだわらないから、とりあえず履ければいい
はじめは、履ければいいからスキニーをみせてとおっしゃり、2型あったので両方みせ提案。
①ストレッチがかなり効いていて締め付けもない。
そのぶんヒップカバーはいまいち。
②もう一つは生地固め。適度にストレッチもありヒップもカバーしてくれる。
少しお値段お高め。
両方ご試着いただき、客観的に見ても②がヒップラインもカバーされていて美脚効果があり綺麗。
わたしなら②を選ぶところ。
値段は他のメリットでカバー
当然、「とりあえず、履ければいい」とおっしゃっていたようにネックは値段。
①よりプラス1万円。
履き比べた②の方が形は断然綺麗。
値段で選んでいいのか。やっぱり1万出して形のいい方を履いた方がいいのではないのか。
ここで、デメリットが値段だけなら、このお客様は②を選びます。
「履ければいい」と言いながらも「ヒップをカバーしたい」と言っているから。
潜在ニーズをキャッチする
ここでの潜在ニーズ・・・ヒップをカバーしたい
この情報は販売員側がキャッチしていても、お客様自身は
「履ければいいから、安い方でいい」
という考えが消えず、主張される。
でもどこかにこの潜在ニーズがあるから決断ができずにいる。
キャッチしたニーズをお客様に戻すことで決断に至る。
潜在ニーズをお客様に気づかせる方法とは
潜在ニーズの発見、気づかせるのが販売員の役割。
本人が自分のニーズに気づいてもらわないことにはいつまでも悩み続け、決断できないままに帰られてしまうでしょう。
方法はただ一つ、こちらから発信し続けること。
「こちらの方がヒップラインが綺麗に見えますね。やはり、綺麗な形のものの方が長く履けますもんね」
(値段で選んでもすぐラインが気になって新しいのをまた買うのなら、時間と労力とお金の無駄になりますよ。安物買いの銭失いですよ。)
この()が一番伝えたいこと。
ただ、そのままをダイレクトに伝えるわけにはいかないので、いかに直接的なワードを避けながら伝えられるか。
値段以上のポジティブワードを
デメリットを伝えるのは必ずしなければいけませんが、それよりもポジティブワードを多様するべき。
「でも高いですよね〜」と販売員も一緒になって言っていては
「やっぱりこれは高い買い物なんだ」ということばかりが伝わり、購買には至りません。
「こちらの方がお客様をより魅力的に魅せてくれる」
そのワードがあればだんだん値段はネックにならなくなる。
本当に値段重視で①を選ぶのなら初めから悩まずに①で即決するから。
本当は②が欲しい気持ちがあるから悩むんです。
他人の価値観を変えるのは難しい。でも、、、
関心を持ってもらうことはできる。
家族でもなければ友達でもない。
初対面の相手の価値観を突然変えるのはまず無理。
とりあえず着れればいいと言っているのに、一方的にデザインにこだわりすぎてて高価な商品を提案しては早々に店を後にされる。
まずは見合った価値観に合わせたアイテムを。
その後にできることはたくさんある。
まず「ファッションに関心をもってもらう」ことは簡単にできるはず。
今回の方のように「着られればいい」と言う方もどこかで、「体型カバーしてくれるものがいい」「素材はこれがいい」
と譲れないものがあるもの。
うちのショップを覗いた、ここに興味があるという共通点
どのショップも外観でどんな雰囲気のお店かが想像できる。
ファサードのボディや一等地の商品は店の「顔」なので、これがアイキャッチになり
こんな服がほしいな・ここならいいものが見つかるかも。
と入店のきっかけとなる。
ファッションに興味がないにしても多少は自分の「色」に合ったショップを選ぶはず。
わたしは自分のショップのアイテムはどれも大好き。
新商品が入るたびに興奮するし、どのショップのものよりも自分の店のものが魅力的だと思っている。
お客様は、わたしの店に入店した時点で、ここに興味があるという共通点がある人だと思っている。
まず体感してもらう。いい服を着たことないから興味が湧かない
おしゃれが好きな人はこだわりのある服を着てきている。
どんなものが自分に似合うのかを知っている。
まずは、「いい服」を体感してもらう。
このスキニーを履いたら、周りから褒められた。
自身を持って外出ができるようになった。
そんな経験からファッションに興味を持ってもらえる一歩になると思う。
そして、その素敵な経験をしてもらえた服を売っているショップにもう一度足を運んでみよう、と思ってもらえるはず◎
・潜在ニーズをキャッチ
・こちらから発信を続けて気づかせる
・まずは「体験」してもらう
・良い体験からリピーターとなる
・大丈夫!興味持ってくれています◎だって、だからここに来たんだから
ももなん(@mm_nan_) でした◎